ビットコインキャッシュ(BTC)とは?ビットコインから分裂し、独自進化を続ける仮想通貨を解説

by AIGRAM

仮想通貨の市場ランキングを見ていると、ビットコイン(Bitcoin/BTC)の他にも、”ビットコイン”と名がつくコインがいくつかあることが分かります。
ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash/BCH)も、そんなコインの1つ。
なぜ、全く別のコインなのに、”ビットコイン”の名称が使われているのでしょうか。
実はそれらは全て、ビットコインから分裂したコインなのです。
この記事では、ビットコインキャッシュの概要や分裂の経緯、そして今後の発展性について、詳しく解説します。

目次

ビットコインキャッシュとは

ビットコインキャッシュは、ビットコインから分岐して誕生した仮想通貨です。
そのため、ビットコインと同様、コンセンサスアルゴリズムには「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」が採用され、発行上限は2,100万枚であるなど、多くの点で共通しています。

ビットコインと異なり、ビットコインキャッシュの最大の特徴でもある要素は、ブロックチェーンのブロック容量が大きいこと。
ビットコインの1MBに対して、ビットコインキャッシュは32MBまで引き上げられています。
これは、全ての取引をブロックチェーン内で記録できるとともに、一度に多くの取引処理が可能であるという利点になっています。

また現在は、イーサリアム(Ethereum/ETH)などで採用されている「スマートコントラクト機能」も備わっており、ビットコインとは異なる、独自の進化を歩んでいます。

ビットコインキャッシュの時価総額は2021年9月現在、99億6千万円の規模を持ち、仮想通貨市場ランキングで第17位につけています。

仮想通貨が分岐する「ハードフォーク」

ハードフォークとは、仮想通貨においては「仕様の変更」であり、後方互換性のないアップデートのことを指します。
仕様変更後の新しいシステムで仮想通貨を稼働させると、ブロックチェーンが新旧2つに分岐します。
この2つのブロックチェーンは互換性がなくなってしまうため、それぞれ独立したコインとなるのです。

分岐する際、開発コミュニティの意見がまとまっており、合意形成がとれた場合は、アップデートをした新しいブロックチェーンのみが運営され、もう一方は使われず放棄されます。
しかし、開発の方針についてコミュニティ内で合意形成が得られず、妥協点も見つけられないままハードフォークが実施されると、新旧2つのブロックチェーンとも、それぞれの支持者によって運営が続けられます。
双方とも仮想通貨として存続するため、新しいコインが誕生するのです。

ビットコインキャッシュも、ビットコインのコミュニティ内で開発方針の対立が起きた結果、2017年8月のハードフォークを経て、新たに生まれました。

そしてビットコインは、その後もハードフォークが相次ぎ、分裂していきます。
2017年には「ビットコインゴールド」「ビットコインダイヤモンド」「ビットコインゴッド」「ビットコインウラニウム」「ビットコインシルバー」の5つが分岐して誕生。
そして、2018年には「ビットコインプライベート」が生まれました。
今後も、ビットコインと名が付いた新しいコインが誕生するかも知れません。

ビットコインからの分裂の経緯

2009年1月に誕生したビットコインは、次第に世界中で使われるようになりました。
すると、取引の件数が増加して処理の遅延が発生するようになり、送金の手数料も高騰していきます。
これは、仮想通貨の世界では「スケーラビリティ問題」と呼ばれるものです。

この問題を解決するために、ビットコインの開発コミュニティでは、活発な議論が行われます。
そして、ビットコインの開発者グループと、マイニングで報酬を得ているマイナーたちの意見が、それぞれ分かれてしまうのです。

前者は、Segwit(セグウィット)という技術を導入して、トランザクションのデータ量を増やすという、ソフトウェアの改良で対処するソフトフォーク派。
そして後者は、ブロックチェーンのブロックの大きさを変えて格納できるデータ量を増やし、処理能力を高めていこうと主張するハードフォーク派となりました。

結局、両者の溝は埋まらず、2017年8月、そのままハードフォークしてビットコインキャッシュが誕生することになります。
その際、ビットコイン保持者には、無償で同数のビットコインキャッシュが配布されました。

その後、本家のビットコインにはSegwitが導入され、ビットコインキャッシュはブロックの大きさが拡張されていくことになります。
当初8MB(メガバイト)だったビットコインキャッシュにおけるブロックの大きさは、2018年には32MBまで大きくなりました。

これによって、ビットコインキャッシュは、送金時間をビットコインの約10~20分から、約5~10分と短縮に成功し、送金手数料も安くすることができたのです。
しかし、リップル(Ripple/XRP)が約10秒での取引承認を実現するなど、他の仮想通貨から比べると、それほど早いわけではありません。

なお、ビットコインキャッシュの主要開発メンバーの1人は「ビットコインキャッシュこそビットコインである」と公言しています。
その開発姿勢から、サトシ・ナカモト氏が提唱したビットコインのコンセプトが、忠実に引き継がれたコインであると言えるでしょう。

ビットコインキャッシュの今後

2017年に誕生したビットコインキャッシュは、仮想通貨市場が盛り上がっていたこともあり、一時は42万円の値をつけるほど、価格が高騰しました。

2018年初頭を30万円台で迎えたビットコインキャッシュは、その年のハードフォークでスマートコントラクトが実装され、価格も一時的に上昇を見せます。
しかし、そこからは急落の一途をたどっていき、同年の12月末には1万円を割り込んでしまいました。
その後、2019年、2020年と定期的にハードフォークが行われたビットコインキャッシュは、やや価格を持ち直しており、2021年9月現在、1BCH=約59,000円で取引されています。

この間に行われたハードフォークは、利便性向上のためのものであり、ビットコインと同様に、ビットコインキャッシュの実店舗での利用も少しずつ広がっています。

2018年には、ビットポイントジャパン社が提供する店舗決済アプリ「BITPointPay」が、ビットコイン、イーサリアム(Ethereum/ETH)に次いで使えるようになりました。
今後も、さまざまな飲食店や小売店、ECサイトなどの少額決済が多い業種における利用が、広がっていくことでしょう。

まとめ

以上、ビットコインキャッシュの概要や分裂の経緯、そして今後の発展性について、詳しく解説しました。
ビットコインの歴史上はじめて分岐し、その黎明期の考え方を基に、進化を続けていくビットコインキャッシュ。
今後も、その動向に注目していきましょう。

参考文献

ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)とは?

ビットコインキャッシュとは?誕生の歴史や時価総額、送金時間などを解説

【2021年】ビットコインキャッシュ(BCH)の今後の見通しや予想を解説

ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴

ビットコインキャッシュとは?特徴・詳細を徹底解説

ビットコインキャッシュの価格は今後上がる?取引タイミングや注意点

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