ビットコイン(Bitcoin)とは?世界初の仮想通貨について、概要や技術を解説

by AIGRAM

現在、数多くある仮想通貨において、いちばん有名な銘柄は「ビットコイン(Bitcoin)」でしょう。

ビットコインは、中央の管理者を持たない分散型の仮想通貨として、世界で初めて開発されました。

この記事では、ビットコインの概要や歴史、それを支える技術について、詳しく解説します。

目次

ビットコイン(Bitcoin)とは?

ビットコイン(Bitcoin/BTC)とは、世界で初めて開発された仮想通貨です。

ビットコインは、コインと名がつく通り、円やドルのような「お金」ですが、管理する企業や組織を持たない、非中央集権型のデジタル通貨です。

決済に金融機関を通しませんので、無料、または安価な手数料で、ネットワークを通じて直接、ユーザーからユーザーへと送金することができます。

また、ビットコインは後述する「ブロックチェーン技術」によって、全ての取引履歴が全世界へオープンにされており、改ざんは事実上、不可能です。

仮想通貨は、日本でも2017年4月に通称「仮想通貨法」が施行され、決済可能な資産だと認定されました。

そしてビットコインは、金融庁認可の取引所が取り扱う仮想通貨を記す「ホワイトリスト」にも登録されており、仮想通貨の中において安全性・信頼性が高いと認知されています。

ビットコインは、2,100万BTCという発行数量が決められています。

これは、上限を設定してインフレを防ぎ、希少価値を高める狙いであり、他の仮想通貨でも、多くのもので発行数量が制限されています。

ビットコインの時価総額は2021年8月現在、約96兆90億円で仮想通貨市場、世界第1位。

2位のEthereum(イーサリアム/ETH)とは2倍ほどの開きがあり、ビットコインは数ある仮想通貨の中でも、突き抜けた存在です。

ビットコインの歴史

2008年10月、Satoshi Nakamotoと名乗る人物が、1つの論文をインターネット上に公開します。

そこには「国家や政府などの発行主体を持たずとも、P2P技術を利用した分散管理と、暗号技術を組み合わせれば、信頼性のある電子的な通貨が構築できる」という、ビットコインの概念が書かれていました。

この考え方に共感した、多くの研究者やプログラマーなど有志の手によって、概念を実現化するためのソフトウェア開発されていきます。

そして、わずか3ヶ月後の2009年1月、実際にビットコインは発行されたのです。

2010年2月には、ビットコイン両替が可能な、世界初の取引所が誕生。

同年5月には、開発に携わるエンジニアがピザ2枚を10,000BTCと交換しました。

これは、世界初のビットコイン決済だと言われています。

ビットコインが普及したきっかけは、2013年のキプロス危機です。

欧州のキプロス共和国において金融危機が発生し、中央銀行に対する信頼が低下。

世界中で法定通貨以外のリスクヘッジ手段が模索される中、ビットコインに目がつけられ、富裕層を中心にユーロや人民元などと交換していったことで、価格が急騰しました。

日本でビットコインの名が知られるようになったのは、2014年のマウントゴックス事件でしょう。

当時、世界最大級だった同社がハッキングされ、470億円分のビットコインが盗まれました。

この事件で、仮想通貨のセキュリティに対する不安が広がり、当時1BTC=2,000円前後で取引されていたビットコインの価格は、一時200円台まで暴落したのです。

しかし、セキュリティに重大な問題があったのは取引所であり、ブロックチェーンの欠陥ではありませんでした。

各取引所のセキュリティが高められ、仮想通貨が投機対象として注目を集めるようになった今日、ビットコインは1BTC=500万円(2021年8月)で取引されています。

仮想通貨を支える、ブロックチェーン技術とマイニング

通貨建資産である電子マネーとは違い、中央銀行などの後ろ盾がないデジタル通貨のビットコインは、「ブロックチェーン技術」によって、その信頼性が担保されています。

ブロックチェーンとは、ネットワークに参加している全員が取引履歴を共有し、それらの取引が記録されたブロックをチェーン状につなげて蓄積することで、改ざんを困難にできる技術。

また、今までのネットワークは、中央に企業や銀行が存在する「中央集権型」が主流でしたが、ブロックチェーンはユーザーが相互に管理していく「分散型ネットワーク」となります。

ブロックチェーンでは、取引が発生して新しいブロックを生成する際に、承認作業が必要です。

これを「マイニング(発掘)」と呼びます。

マイニングには非常に複雑な値の計算が必要で、成功した人には報酬としてビットコインが支払われます。

そのため、ブロックのチェーンをつなぐべく、マイナーと呼ばれる人々によって計算競争が繰り広げられます。

この計算競争を通じて、参加者たちに取引データが共有され、皆の監視によって不正や改ざんを防ぎ、取引の安全が守られているのです。

なお、ブロックチェーンは、非中央集権的な性質をはじめ、セキュリティの高さや低コストで運用が可能などの利点から、金融だけではなく、あらゆるビジネスへの応用が期待されています。

ビットコイン、そして仮想通貨の今後とは

ビットコインは、その高い匿名性から、犯罪行為やマネーロンダリング(資金洗浄)として使用されることが懸念されています。

また、投機対象として値動きが乱高下することもありますので、安定的な通貨として今後、利用されるようになるのかは、まだ未知数です。

中国などの一部の国では、ビットコインの使用やマイニングが法律によって禁止されています。

一方で、法定通貨が安定せずインフレの激しい国々では、代替通貨として期待を寄せています。

実際、中米のエルサルバドルでは2021年6月、ビットコインを法定通貨として承認しました。

さらに、アメリカの決済大手「PayPal」や「VISA」も仮想通貨の取引サービスを発表し、大手企業による資産への組み入れも相次いでいます。

このように、ビットコインが切り拓いた仮想通貨という概念は、決済手段として着実に普及しつつあります。

まとめ

以上、ビットコインの概要や歴史、それを支える技術について、詳しく解説しました。

世界初の仮想通貨であるビットコインは、ブロックチェーン技術によって支えられており、安全性・信頼性が高く、公的機関による認知もあることが分かりましたね。

ビットコインは、国や政府などから束縛されることがない、非中央集権型の自由な通貨としてつくられました。

あなたもぜひ、単なる投資先としてではなく、エンジニアたちの設計思想を感じながら、仮想通貨に触れてみられてはいかがでしょうか。

参考サイト

ビットコイン(Bitcoin)とは

暗号資産(仮想通貨)チャート一覧/ビットコイン(BTC)とは

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