アクシー・インフィニティ(Axie Infinity)とは?ゲームで遊んでお金が稼げるプラットフォームを解説。
ゲームで遊んでお金が稼げる、夢のようなNFTゲームであるアクシー・インフィニティ(Axie Infinity/AXS)。フィリピンでは社会現象にもなった、アクシー・インフィニティの概要や主な特徴、今後の見通しや将来性について詳しく解説します。
目次
はじめに
ゲームで遊んでお金を稼ぐ…。
そんな夢のような話がNFTゲームによって現実となり、注目を集めています。
その中でも「アクシー・インフィニティ(Axie Infinity/AXS)」は、2021年現在、最も人気の高いゲームプラットフォームです。
この記事では、アクシー・インフィニティの概要や主な特徴、そして将来性について詳しく解説します。
ベトナムのオンラインNFTゲーム
アクシー・インフィニティとは、ベトナムの企業が2018年にリリースしたオンラインゲームです。
ゲームはブロックチェーン上に構築された分散型アプリケーション「dApps」の1つであり、仮想通貨が稼げる点とNFT(非代替性トークン/Non-Fungible Token)を活用している点に大きな特徴があります。
ゲームの内容
アクシー・インフィニティの内容は、アクシーと呼ばれるモンスターを使って対戦や育成、繁殖をして、ユーザー間で取引していくもの。
ゲーム内では、プレイによって「SLP」と「AXS」という2つのトークンが獲得でき、それを法定通貨に換金して稼ぐことができます。
また、ゲームを開始するためにはアクシーの購入という初期費用が必要で、アクシーはゲームの外にあるNFTのマーケットから入手します。
アクシーを貸し出す「スカラーシップ」というシステムもあり、ゼロからのスタートも可能。
逆にスカラーシップを提供する側に回って、不労所得を得る仕組みも用意されています。
フィリピンでは社会現象に
アクシー・インフィニティは、NTFゲームの中ではトップクラスの人気を誇っています。
中でも、平均年収が50万円弱と低いフィリピンでは、アクシー・インフィニティで生計を立てている人が続出して社会現象となりました。
なお、アクシー・インフィニティのプレイにはイーサリアムが必要ですが、前述のスカラーシップを利用すれば初期投資ゼロで始められます。
2022年1月現在、アクシー・インフィニティは1AXS=6,200円前後で取り引きされており、時価総額は約3,700億円、仮想通貨の市場ランキングでは第37位の規模を保持しています。
アクシー・インフィニティの主な特徴
ここからは、アクシー・インフィニティの主な特徴を見ていきましょう。
アクシーを戦わせる対戦ゲーム
アクシー・インフィニティは、アクシーと呼ばれるモンスターを使って戦わせるという、対戦ゲームです。
対戦方法としては、コンピューター戦である「アドベンチャー」と、ユーザー同士の「アリーナ」の2つがあります。
また、2体のアクシーを使って「ブリード」し、新しいアクシーを生み出すことも可能です。
ゲームの中では「ランド」と呼ばれる土地を所有可能であり、保有によってランドで使える素材を集めたり、ランドに出現するキメラと戦ったりするなど、プレイの幅が広がっていきます。
このようなやりこみ要素があることも、アクシー・インフィニティの魅力の1つでしょう。
アクシー・インフィニティでの稼ぐ手段
ゲームをプレイしていくと、アドベンチャーモードと呼ばれるコンピューター戦や、デイリークエストというイベントによって「SLP」トークンを入手できます。
また、アリーナという対人戦に勝利して、上位にランクインすることで「AXS」トークンが手に入ります。
さらに、公式サイトにはNFTマーケットが用意されており、ブリードで作成したアクシーや、ゲーム内で入手したアイテムをイーサリアム建てで売却できるようにもなっています。
これらの手段を使ってゲームトークンやイーサリアムを入手し、取引所で法定通貨と換金することで稼げるのです。
なお、AXSはガバナンストークンとしての役割も持っており、保有していれば投票というかたちで運営に対し発言権を行使できます。
ゲームには初期投資が必要
アクシー・インフィニティのプレイには、3体のアクシーが必要です。
アクシーは、Opensea(オープンシー)などのNFTマーケットで販売されています。
アクシーの相場は1体3万円ほどで、初期投資として約10万円が必要となりますが、新興国の低所得者層には手が出しにくかったため、同ゲームはスカラーというシステムを導入。
アクシーを多数持つ資産家から借りて、稼いだSLPを折半するという仕組みができ、多くのユーザーを集めました。
将来性の鍵は新たな仕組みづくり
ここからは、アクシー・インフィニティの将来性を見ていきましょう。
アクティブユーザーは30万人
アクシー・インフィニティは、SLPトークンが高騰していた2020年には「1〜2ヶ月で元が取れる」と話題になり、多くのユーザーの獲得に成功しました。
スカラーシップが導入されるとその流れは加速していき、2021年12月時点でのアクティブユーザーは36万人を超えています。
NFTゲームは世界的にも注目されており、今後もユーザーは増えていくでしょう。
投機マネー以外の資金が必須
このように、非常に画期的なビジネスモデルを持つかに見えるアクシー・インフィニティですが、流入する資金は「投資マネー」しかありません。
つまり、現状はポンジースキーム(自転車操業のような投資詐欺)と同様の状態であり、このままではいずれ破綻するでしょう。
誤解のないように解説しますが、開発会社はユーザーを騙すつもりは一切なく、真っ当な運営がなされており、現状が問題であるという認識も持っています。
今後、アクシー・インフィニティがポンジースキームにとどまらず発展を続けるためには、投資マネー以外の資金が入る仕組みづくりが必要であり、最大の課題でしょう。
さまざまな見方ができるアクシー・インフィニティですが、残念ながら国内の取引所による取り扱いはありません。
入手には、海外の取引所に別の仮想通貨を送金する必要があります。
まとめ
アクシー・インフィニティは、ブロックチェーン上で構築されたNFTゲームです。
最大の特徴は「ゲームで遊んでお金を得られる」点にあり、ゲーム内で獲得したトークンを法定通貨に換金して、稼ぐことができます。
夢のような仕組みですが、今はポンジースキームと同様の状態であり、最大の課題は「投資マネー以外のお金を呼び込む」ことでしょう。
それが実現すれば、今後もアクシー・インフィニティは発展していくものと思われます。
参考文献
アクシー・インフィニティとは?AXSトークン価格と今後の予想/将来性を徹底解説[Axie Infinity]